情報統制の怖い話

今日はauの接続が悪くて一苦労、それで思い出した話をしよう。
旧い話だが中国のホテルに泊まっていた時のこと。
夜にテレビでCNNを見ていたら急に映らなくなった。
電波障害があり対策中で回復までしばらく待てとのテロップ。
仕方がないから早寝することにした。
午前一時ころ、ドアを叩く音に起こされた。
何事かと思ってドアを開けると数人の警官が立っていた。
いきなり部屋に入ってきて室内の点検を始めた。
いったい何の用だと聞くとあなたの安全のためだと言う。
一通り点検すると彼らは出ていった。
わけがわからないままベットに戻って寝てしまった。
翌朝、チエックアウトのためフロントに行き清算しながら
昨夜のことを聞いてもあいまいに笑うだけ。
ホテルの外や広州駅には警官や軍隊の姿が目立った。
列車に乗り合わせた人もわけがわからないと口々に言っていた。
事情が判明したのは香港に着いてからだ。
イミグレーションの係員が何もなかったかと心配してくれた。
どうしてと聞くと北京で大変なことが起きて
中国中の軍隊や警察が厳戒態勢に入っているのだと言う。
そうなのだ、たまたま天安門事件の夜に滞在していたのだ。
それにしても情報を徹底的に遮断する中国の恐ろしさを
身をもって知ったわけだ。
あの時抵抗していたらと思うとぞっとする全体主義国家の実態だ。